訳者メッセージ
三木俊哉先生
スノーデン・ファイル 地球上で最も追われている男の真実(日経BP社)
エドワード・スノーデンは、歴史上類を見ない内部告発者である。世界最強ともいえる情報組織NSA(米国国家安全保障局)のトップシークレットを大量に持ち出し、メディアを通じて世間に公表した。スノーデンが情報リーク先に選んだ『ガーディアン』紙が、本書でその一部始終を明らかにする。スノーデンが明らかにした衝撃の事実の数々と、リーク情報の公表を阻むためにさまざまな圧力をかける米英の政府・情報機関とメディアとの凄まじい攻防も読みどころ。
国家の恐ろしさを思い知らされる作品です
スノーデンの資料をもとに一連の衝撃的な記事を書いた『ガーディアン』紙に、英政府は何をしたか? 資料データが入ったPCを破壊せよと命じたのです。国家というものの恐ろしさを思い知らされます。エドワード・スノーデンという若者の人生も、そんな国家に翻弄された部分が少なからずあるのかもしれません――。
本書は、スパイ組織の情報収集の実態、情報リークにいたる経緯、英米政府当局と『ガーディアン』の手に汗握る攻防といった内容にとどまらず、スノーデンという人間そのものにもさまざまな角度から光を当てようとしています。
佐藤優さんが推薦文を書いてくださいました。
三木俊哉
プロフィール
京都大学法学部卒業。企業勤務を経て、産業翻訳(英日・日英)およびビジネス書の翻訳に従事。訳書:『スティーブ・ジョブズの流儀』『完全網羅起業成功マニュアル』『ヘッジファンド 投資家たちの野望と興亡』他。サイマル・アカデミー翻訳者養成コースの卒業生でもあり、現在は講師として後進の指導にあたっている。