修了生メッセージ
録田弥美さん
サイマル・インターナショナル専属通訳者
国際会議通訳の仕事が、憧れから現実的な目標に
以前、ある企業のプレゼンテーションの場で逐次通訳をした時のこと。私が通訳する言葉に来場者全員が反応し、プレゼンテーターに向かって矢継ぎ早に質問が飛びました。プレゼンテーターが熱心に受け答える言葉を訳していくうちに、議論がさらに発熱し、発表会は大いに盛り上がりました。発表内容の素晴らしさもあってのことですが、自分の訳した言葉によって、場の雰囲気が高揚していくのはとても感動的。この仕事の醍醐味を感じました。
私が通訳の仕事に興味を持ったのは子供の頃のこと。海外居住経験があったため、英語力にはある程度自信を持っていました。でも、実は一度挫折を味わったことも。大学の通訳の授業でいきなり同時通訳をするように言われ、あまりの難しさにくじけてしまったのです。でもそれは無理もない話しだと、後々サイマル・アカデミーの授業を受けて気づきました。同校では短い構文の逐次通訳から始めて、「今できることの少し上のレベル」に引き上げるよう、丁寧に指導してくれます。このように徐々にステップアップできたので、ここまでこられたのだと思います。
現在はサイマル・インターナショナルの専属通訳者として働いています。まだ社内会議などの仕事が多いものの、国際会議通訳の仕事はもはや憧れの対象ではなく、現実的な目標になりました。日々の仕事では、実績ある「サイマルブランド」を担うプレッシャーを感じますが、そんな緊張感も自分の糧にして、成長したいと思っています。この仕事は、コミュニケーションが成り立たない人同士の間に入って、「人と人の結び目」になれる素敵な仕事。今後も幅広い仕事に挑戦し、どんな仕事でも受けられる通訳者をめざします。
録田さんの転身STORY
前職 電気機器メーカー勤務
通訳者の仕事を諦め、電気機器メーカーに就職して海外営業の仕事を担当。仕事で英語は使うものの、限られた表現しか使わないため英語力は伸び悩んでいました。
きっかけ
レベルの高い環境で学んで英語力を高めたいと考え、サイマル・アカデミーでレベルチェックとカウンセリングを体験。指導方法の説明を聞くうちに、「一度は諦めた通訳者の仕事を、ここでならめざせるかも」と思い入学を決めました。
入学
「現時点での実力+α」の授業で段階的に実力をアップ。仕事と勉強の両立はたいへんでしたが、同じ目標を持つ仲間と励まし合うことで続けられました。
卒業・通訳者へ
2004年に修了し、その後サイマル・インターナショナルの専属通訳者に転身しました。
1日のスケジュール(通訳者の仕事)
6:00 今日の仕事の資料をチェック
家事を済ませた後、前日にまとめておいた資料を再チェック。今日の仕事で出てきそうな単語や、業界の情報などを頭に入れておきます。
9:00 本日は社内セミナーでの通訳
本日のお仕事は外資系企業の社内セミナー。米国から来日した講師の講義を通訳します。服装はダーク系の色身のスーツ。ビジネスパーソンの中にいても目立たない服装をチョイスし、黒子に徹します。
「プロの通訳者として服装のチョイスやマナーには常に気を遣っています」
こんな仕事をしています
新製品発表会の通訳 / 社内会議・研修での通訳 / 外国人社員との打ち合わせへの同行 etc.
受ける仕事は、業界も業種も様々。事前準備を怠りなくやっておくことが大切ですが、現場での臨機応変な対応が求められる仕事でもあります。
18:00 調べておいた単語がヒット♪
本日のお仕事は終了。「使われるのでは・・・」と予想して調べておいた専門用語がいくつか使われ、スムーズに通訳できたのでとても良い気分です!
19:00 次のお仕事の準備をして就寝
帰宅して家族と食事。家事を済ませた後は次の仕事の準備をします。明日は医療系の研修の通訳だから、専門用語を入念にチェック。就寝時間は平均24時頃になります。
録田弥美さん
サイマル・インターナショナル専属通訳者
上智大学外国語学部英語学科卒業後、電気機器メーカーに勤務。通訳者養成コースを修了し、サイマル・インターナショナルの専属通訳者に。政府間協議や国際シンポジウムをはじめ、金融・医療他、様々なビジネス会議など幅広い分野で活躍中。