通訳者が教える英語力アップ講座 中級
- 全10回
- 課題添削 1回
- 受講期間 約6カ月
受講料 37,400円(税込)
井戸 惠美子(会議通訳者、サイマル・アカデミー講師)
- 英語でのコミュニケーションには、まだまだ不自由を感じることが多い方。
- 英語表現の基礎力を高めて、仕事でも使えるレベルの英語力を身につけたい方。
- 中級から上級へのレベルアップにつながるような自己学習法を探している方。
英検2級~、TOEIC® 600点~
テキスト(PDF)、演習課題音声(MP3)
ICレコーダーなど、音声を録音できる機器が必要です。
(推奨ファイル形式: mp3、mp4、aac、wma)
教材をダウンロード
教材は受講画面からダウンロードできます(PDF形式)。
レッスン動画を視聴
動画を視聴してレッスンを受講します。
受講画面には全レッスンが掲載されているので、ご自分のペースで受講できます。
演習音声(MP3形式)をダウンロードすれば、携帯音楽プレーヤーでも学習できます。
動画はiPhone 4以降、iPadに対応。PCを開かなくても快適に視聴できます。
レッスンタイトル | 内容 | 時間 | |
---|---|---|---|
1 | Synchro-Reading | スピーキング力の強化を目指して、シンクロ・リーディングの練習を行います。英語音声にあわせてトランスクリプト(原稿)を見ながら音読する練習です。スピーカーのスピードや、プロソディ(抑揚、ストレス、間)に注意しながら、トランスクリプトを読んでいきます。音読する際は、単語同士の発音がつながって聞こえるリエゾン(リンキング)にも注意することで、より自然な発音、より伝わる話し方を習得します。 | 約52分 |
2 | Active Listening | アクティブ・リスニングという手法を取り入れ、リスニング力の向上を目指します。アクティブ・リスニングとは、英文を聞く際に、単語ひとつひとつにとらわれるのではなく、文節やフレーズごとに情報を区切りながら、先の内容を予測していく聞き方です。あたかも、その話に参加しているような気分で、能動的に聞く練習をします。単語にとらわれない聞き方を身につけることで、英文の全体像がつかみやすくなります。 | 約35分 |
3 | Grammar in Speech Part 1 |
時制と仮定法に焦点をあて、会話におけるニュアンスの違いを学んでいきます。過去形を用いるのか、現在完了形を用いるのかによって、相手の受ける印象が大きく異なることを再認識し、微妙なニュアンスの違いをわかりやすく伝える方法を学習します。また、仮定の話なのか、単なる過去の話なのかも聞き分けられる、使い分けられるための練習もしていきます。 | 約36分 |
4 | Grammar in Speech Part 2 |
レッスン4の練習テーマは英語を使いこなす上での難所の1つ、冠詞と数量詞です。a、the をつけるのかつけないのか。冠詞や数量詞の有無で、実際に話した言葉以上のニュアンスが盛り込まれてしまうこともあります。さらに、今回のレッスンでは、聞き取った情報を一定時間記憶して、聞いたとおりに繰り返す、リテンション練習も取り入れます。この練習は、集中力、語彙力、表現力の向上にもつながります。 | 約42分 |
5 | Communication Strategies Part 1 |
否定と疑問を学習していきます。否定文・疑問文を使いこなすことは、あまり難しいというイメージはないかもしれません。しかし、否定文・疑問文は、ある特定のことを否定したい、疑問に思っているなど「伝えたいメッセージ」を含んだ文です。特に、会話では語順やイントネーション次第で文字通りの意味にならないこともあり、誤解が生じる可能性があります。スピーカーが何を否定しているのか、何を質問しているのかをきちんと把握し、自らも意思に沿った語順やイントネーションを、工夫しながら発言できることを目指します。 | 約43分 |
6 | Communication Strategies Part 2 |
文がどのように構成されているのかに着目します。様々な強調表現の中から倒置文や感嘆文などを中心に、語順を意識した強調の表現を練習します。語順を変えることで、会話の中で相手に伝えたい情報をより明確にして、相手に伝わる表現を習得します。 | 約53分 |
7 | Gist Taking Paraphrasing |
文の主要メッセージ、会話の中で最低限把握しなければならないコア・メッセージが何かを考えていきます。練習の中では通訳トレーニングでも用いられるジスト・テイキングという手法も取り入れます。同時に、パラフレージング(意味を変えることなく英文構成を変える)練習を通して、コア・メッセージが伝わりやすい英語の習得を目指します。 | 約60分 |
8 | Expression | 表現の幅を広げることに焦点をあてます。見た目は全く同じ英単語が、様々な意味を持っていたり、アクセントの位置で意味が変わってしまうことがあります。レッスン前半ではこうした英単語の意味の幅に注目し、後半では「さほど…」、「極めて」などのニュアンス表現に触れることでより豊かな英語表現を身につけます。また、レッスン7でも実施したパラフレージングの練習を行うことで、さらなる表現力の向上を目指します。 | 約56分 |
9 | Conversation Skills Part 1 |
実際の会話の中で何か聞き逃した、不明な部分があった場合に、自分の聞きたい情報だけをピンポイントに聞きだすための質問の仕方、聞き返しの表現を練習していきます。加えて、相手を気遣ったり、相手との関係や状況に応じた丁寧な表現を練習することで、より円滑なコミュニケーションを目指します。 | 約59分 |
10 | Conversation Skills Part 2 |
レッスン10の前半は、引き続き、会話に焦点を当てた練習です。会話の際に注意したい言い回し、会話を盛り上げるためのあいづちなど、会話をはずませる表現を扱います。後半はこれまでのレッスンの総復習を行ない、この講座の集大成として、レッスン最後にスピーチの課題にも挑戦します。これまでのレッスンのポイントを振り返りながら、取り組みましょう。 | 約75分 |
通訳トレーニングとの出会い
私はいわゆる「帰国子女」でしたので、英語には自信がある「つもり」でした。しかしながら、サイマル・アカデミーで通訳トレーニングを始めたことをきっかけに、自分の英語は実社会で通用しないことを痛感しました。そこから本当の英語トレーニングが始まった様に思います。誰にでも伝わるような発音への矯正、わかりやすい文章構成や表現力の強化、必要な情報をいかに聞き取るかなど、1つ1つの課題を克服すべく、今も奮闘中です。
学習者のみなさまへ
通訳者として独り立ちし、サイマル・アカデミーで講師をも務めるようになって10年程経った今思うのは、スムーズなコミュニケーションを取るには、押さえるべきポイントがあるということです。英語という言語を通して、自らのメッセージを明快な文章構成で、かつ、わかりやすく伝えるために必要なのは、難しい単語を使ったり、長文で話すということではありません。
今回の講座では、そのポイントを「通訳者」としての目線で解説し、その演習方法をご紹介します。日々、様々なコミュニケーションの場に接している通訳者だからこそのアプローチで、皆様の英語力向上への扉がまた一つ開けたら幸いです。